ソーシャルレンディングだけで生活できるかを計算してみよう
ソーシャルレンディングによって資産運用をするだけで生活費を十分に工面できるかということに興味がある人もいるでしょう。ソーシャルレンディングだけで生活できるなら楽だから仕事を辞めてしまいたいと考えている人もいるかもしれません。本当にソーシャルレンディングだけで生活できるかを計算してみましょう。
一般的なソーシャルレンディングの案件の利回りは5%から12%程度になっています。100万円の出資をして利回りが5%であれば5万円が毎年手に入るという計算になりますが、実際には所得税や住民税を納めなければならないので手取りは減るので注意が必要です。実際の手取りが年間300万円、500万円の場合を想定してどのくらいの原資があれば生活費を稼げるかを試算してみましょう。利回りはどのような案件を選ぶかによって異なりますが、税引き後の利回りが仮に5%、8%の場合でどうなるかを計算すると次のようになります。
- ・年収300万円、利回り5%の場合
300万円÷0.05=6000万円 - ・年収300万円、利回り8%の場合
300万円÷0.09=3750万円 - ・年収500万円、利回り5%の場合
500万円÷0.05=1億円 - ・年収500万円、利回り8%の場合
500万円÷0.09=6250万円
このように高利回りの案件を上手に見つけて出資し、緊縮生活を送れば3000万円少々の資産で生活できる収入を得られることがわかります。一方、年収500万円くらいで案件をそれほど厳選せずとも生活を送れるようにするには1億円くらいの資産が必要ということになります。
ソーシャルレンディングだけで生活することを目指すメリット
ソーシャルレンディングだけで生活費を稼げるようにすれば仕事をしなくても案件を選んで出資するだけで生活できるメリットがあります。株式投資やFXなどと違って毎日のように必死に運用をしなくても良く、定期預金のように待っているだけでお金が入ってきます。利回りも定期預金に比べて十倍以上の水準なのも魅力でしょう。また、ソーシャルレンディング事業者の元本回収率が高いことから大損をして生活が苦しくなるリスクが低いのもメリットです。
ソーシャルレンディングだけで生活しようとするデメリット
ソーシャルレンディングだけで生活しようとするのは莫大な資産が必要なのがデメリットです。
ソーシャルレンディング・ラボなどの専門サイトでもよく言及されていますが、決してリスクゼロの資産運用方法ではないので想定通りの利回りにならなかったり、元本割れをしたりするリスクもあります。それも考慮して安定した収入を得るためには分散投資をしなければならないでしょう。必要な収入額よりも多めに手に入れることを想定して運用しないと思っていたような生活スタイルを実現できないリスクもあります。
ソーシャルレンディングだけで生活できるかのまとめ
ソーシャルレンディングは連日のように運用をする手間があまりかからず、利回りの水準も高めなのが特徴です。ソーシャルレンディングだけで生活できたら楽なのにと考えるのももっともなことですが、安心してある程度の収入を維持できるようにするには1億円くらいの原資を用意しなければならないでしょう。分散投資をして元本割れをしたり、想定通りの利回りにならなかったりしたときのためのリスク分散をする必要もあります。そのため、ソーシャルレンディングだけで生活するのは不可能ではありませんが、潤沢な資産を持っている人でなければ難しいというのが実態です。運用の手間が少ないことを考慮して、仕事をしながら副収入を得るためにソーシャルレンディングに取り組むのが一般的には好ましいでしょう。